中継 「復活! 本場のノリづくり」
NHKニュース「おはよう日本」
01月16日(水) 国内有数のノリ産地だった東京・大田区で、45年ぶりにノリづくりが始まった。今では絶滅危惧種になっている「アサクサノリ」だ。人工海浜で浅瀬が甦ったのを機に、元生産者達が「子どもの環境教育に」と生育に取り組み始めた。収穫したノリを地元の小学校で乾かし、ノリづくりを行ってもらう。子ども達のためにノリづくりを復活させようという取り組みを伝える。
東京湾でかつて盛んに行われていた海苔つくりを復活させようという動きが始まっています。
東京23区にもこんなにきれいな砂浜があります。
大森ふるさとの浜辺という広い砂浜が400メートルにわたって続きます。
ここ大森から品川にかけては海苔養殖の発祥の地と言われています。特にこの界隈はかつて将軍家に海苔を納めていたという名産地でもあります。
ただ、昭和38年、東京湾の開発とか埋め立てが進み、ここでの養殖は完全に消えました。
それからおよそ半世紀ぶりに海苔の栽培が復活しました。口に入れると磯の香りが広がってきて、奥のほうから甘みが出てきます。
上品な味がするこの海苔どんな品種を使っているかと言いますとこちらです。アサクサノリといわれるものです。
これは実は大変に貴重な品種なんです。今では数が少なくて、環境庁のデッドデーターブックの絶滅危惧種にもなっています。
かつて、東京湾で盛んに栽培されていたのですが、もう東京湾にはないものと思われていました。それが
2年前、多摩川の河口付近で自生しているのが見つかりまして、それを育てています。

どこで育てているかといいますと、こちら沖合70mほどのところ。今、船がちょうどありますが、あのあたりで育てています。

アサクサノリというのは、湾の内側の干潟でよく育つと言われています。で、あのあたりに、だいたい畳15畳ほどの網が置かれています。

そこで今栽培が進んでいますが、だいたい今海苔の丈が5センチくらいでしょうか、これがあと1週間ほどしますと倍くらいに育ちまして、ちょうど収穫の時期を迎えます。

この海苔の栽培にたずさわっているのが、地元のメンバーの皆さんです。かっての海苔の生産者の方、それから問屋さん、それから行政の皆さんが中心になって、進めていらっしゃいます。今日はメンバーの皆さんの朝早くからお越しいただきました。

田中宏さんにお話をお伺いします。
「海苔の栽培というのは東京オリンピックの前の年までですから、だいぶたちましたが、覚えているものですか。」

「やっぱり体が覚えています。」
「やってみていかがでしたか。」
「久しぶりに海苔作りをやりましたけど、感無量といったところですかね。」

40年以上前のこと、手探りで作業を思い出しながらされてます。
これは、販売するために作っているんじゃないんです。子供たちの環境学習のためにやっています。来週になりますと子供たちと一緒に、海苔加工―板のりにする体験も行う予定です。
その道具がこちらです。海苔簀と言われる物です。ここに生のりをつけまして、四角くして乾かします。

この海苔簀も実は子供たちが作ったものなのです。先月メンバーの皆さんが学校に赴きまして指導しました。
「田中さんも行かれたとのことですが、小学3年生の子供たちはどんな様子でした。」
「みんな喜んで、一緒にやってくれて、楽しそうでした。」
「そうですか、自分で作った海苔簀で海苔が作れるとなると一層ですね。」

その子供たちと来週行われるんですが、あわせて四つの学校でこの板海苔加工の体験をすることになっています。
この沖での栽培は4月まで続くとのことです。

大田区から中継でお伝えしました。

どんな海苔なのかちょっと食べてみたいですね。

4月には公園内に海苔の資料館がオープンして、海苔加工の体験コーナーも作られるとのことです。