大森組合の新たなる挑戦
海苔PRESS第16号」 2001年JUL
 大森組合の新たなる挑戦
「このままでは、ろくな海苔が採れない、なんとかしなければ-」と、大森組合員の内面に沸き起こる不安の種を取り除くが如く、昨年6月に新種の海苔生産プロジェクトを企画。今年の2月から来年の3月までの期間、大和高田の皿垣漁協との共同開発研究を始動した。
 このプロジェクトは、大森組合が皿垣漁協の2コマを研究材料のため買い上げ、たとえ不作に終わっても生産者が欲しい金額を援助するというもの。生産者の中にはこの種とこの種を使ってみたい、他の生産者よりも種付けをl週間遅らせたい、他より網を5cm上げたら…、と思いつつも、失敗したらとの不安が先行し、結局はみんなと同じ海苔を作る人は少なくない。大森組合は、そんな生産者のリスクを負担し、母藻探しから資金を援助し、生産者の「試しにやってみよう」という思いを後押しする。生産者は、フリー糸状体の選定から種の育苗、生育まで、生産過程を克明に記録。次の生産に生かし、―つでも光明が見えれば‥という大森組合の熱き想いが伺えるo
 「さんざんな状況になるかもしれないし、もしかすると大成功するかもしれない。体張って、最後の最後まで面倒は見る。採れたものに関しては、全部見せてもらい記録を取り、来年に少しでも結びつけたい。俺たちは、ドン・キ・示ーテだよね(笑)。でも、それが大森のDNAかもしれない…」と語る大森組合員の海苔にかける情熱は、今後の海苔生産に新しい可能性を見いだすのではないだろうか。